ホワイトニング治療するときに、「どこまで白くなりますか?」と質問されることがあります。
逆にどのような歯の白さになりたいですか?とお聞きすると、たいていは「歯の色を明るくして健康的に魅せるようにしたいんです」とおっしゃる患者さんが多いようです。「新庄さん(元日本ハム野球選手)みたいにはなりたくない!けど、ある程度白い歯になりたい」とおっしゃる方もいます。すると、白く見える歯というのはある特定な歯の色か、またはそれ以外の条件でもあるのでしょうか。
私のホワイトニング師匠近藤先生がかつて「人間は白に惹かれるというDNAをもっている」と発言されて・・・その妙な言い方に驚かされたことがありました。しかし、モデルや芸能人で爽やかな印象をいだく方
(人の目は顔の中の白い部分に吸いつけられてゆくものなのですね)
(シェードガイド通常の配列)
診療所の中で、歯の色を図るシェードガイドという歯を並べた見本のようなものがあって、患者さんとそれを見ながらお話をすることがよくあります。すると、私が(この患者さんは歯が白いな)と思っていて、シェードガイドで実測してみると予想してよりも明るくなくて、意外な気持ちになることがあります。そのように見える理由は、歯と目(白目)のバランスがいいことによることがわかってきました。
V・ヘイウッド(ジョージア医科大学教授)が指摘し ているようにSclera(白目)の明度(色の明るさ)を歯の色が超えるとバランスが良くなるということです。つまり歯のライバルは目で目の明度を超えればホワイトニング治療の必要条件は満たされるであろうということがわかってきます。臨床経験上は、SGU(シェードガイドタブ)で10段階を超えてくるような、施術を行えば明らかに「ホワイトニングしましたね!」と周りの方々に言われるようになります。
(シェードガイド明度順に再配列したもの 右から左へ10ランクアップして歯の色が明るくなればホワイトニング治療の成果は十分に上がっていることが多い)
(審美の世界で「顔の美力」を高めることは白目が綺麗であること、そして歯はそれを上回る明度=白さをもっていることが条件といえるでしょう)